私が当ブログを立ち上げた目的は、若い時に「マニュアルでは学べない、銀行員として必要な考え方、知識を得る場が欲しかった」との思いがあったからです。
今回、小説を書こうと思い立ったのも、考え方や知識を得るためには小説という形態も有用ではないかと考えたためです。
学生時代ですが、古文を学ぶためには現代語で良いから古典を読んだら良いと先生から教えられ、田辺聖子先生の新源氏物語(現代語訳)を紹介されたことを今でも思い出します。
その田辺先生の新源氏物語は、教科書に掲載されていたような古文とは異なり、生き生きとした物語・小説でした。この新源氏物語に触れることによって、私は平安時代の文化・風俗・常識を学んだのです。その知識が、古文の読解にも役に立ちました。
経済小説も同様の効果を持つのではないでしょうか。ビジネスで前提となっている法律、慣習のみならず、ビジネス相手が個人として何を考え行動しているのか。そんなことを堅苦しくない小説から学べるのではないでしょうか。その思いから小説を書こうとしたのです。
題材として取り上げるのは、五反田のマンション用地取得において積水ハウスが被害を受けた詐欺事件です。詐欺事件の発生が経営トップの交代にまで波及し、様々な「学び」がある事件と言えるでしょう。
また、個人的に積水ハウスにはちょっとした印象があります。ずっと東京の企業だと思い込んでいたのですが、中堅社員と呼ばれる年代になってから大阪の企業と気づきました。周囲に笑われ、思い込みというのは怖いもんだと教えられました。
積水ハウスの内部で本当に何があったかは分かりません。しかし、ありそうなことを経験則で想像してみました。但し、登場人物の性格等人物像は完全に創作です。
なお、タイトルのカタカナは「ヂメンシ」で間違いありません。理由は、当該小説を最後までお読みいただけると分かります。
では、いつものブログ記事とは異なる経済ブログ小説をご笑覧下さい。